KPUM膝関節症研究グループ

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被引用回数が多い論文

2018年4月-6月、日本整形外科学会、日本リウマチ学会、日本抗加齢医学会、日本運動器科学会、JOSCAS、日本リハビリテーション学会にメンバーが参加してきました。

整形外科学会では早期OAでは脛骨後方傾斜角が軟骨変性と関連しているという発表をポスターで行いました。この関連内容は今年のModern Rheumatologyに掲載されています。

新しい話題は学会でつかむことができますが、しっかりしたエビデンスを論文から得ることも重要です。

しかし毎年毎月多くの論文が発行される中でトレンドをつかむのは大変です。Web of Scienceで最近5年間ぐらいの被引用回数の多い論文を調べると注目の研究トピックが見えてきます。

当然レビュー、ガイドライン、メタアナリシスなどの被引用が多くなります。私たち研究グループの注目はImpact of Exercise Type and Dose on Pain and Disability in Knee Osteoarthritis. Juhl, C. et al. ARTHRITIS & RHEUMATOLOGY 66: 622-636, 2014. 被引用回数127 OAにはどのようなエクササイスでも膝症状・機能には効果があるというものです。私たちは症状のみならず軟骨変性進行予防にも効果があるエクササイスの開発を目指しています

オリジナルな論文で引用されているOA論文はどんなものがあるのでしょうか。

Intra-Articular Injection of Mesenchymal Stem Cells for the Treatment of Osteoarthritis of the Knee: A Proof-of-Concept Clinical Trial. Jo, Chris Hyunchul. et al. STEM CELLS 32: 1254-1266, 2014 被引用回数202 最近5年ではこの論文の引用回数が一番多かったのです。再生医療関連ですね。

ちなみにメンバーの論文では以下の2論文の被引用が多かったようです。20年前の論文になってしまいました。

Chondrocyte apoptosis and nitric oxide production during experimentally induced osteoarthritis. Hashimoto, S; Takahashi, K. et al. ARTHRITIS AND RHEUMATISM 41: 1266-1274,1998.被引用回数268 

The effects of hyaluronan on matrix metalloproteinase-3 (MMP-3), interleukin-1 beta (IL-1 beta), and tissue inhibitor of metalloproteinase-1(TIMP-1) gene expression during the development of osteoarthritis. Takahashi, K. et al. OSTEOARTHRITIS AND CARTILAGE 7 : 182-190,1999. 被引用回数146 

本研究グループとの関連では関節用の銀ナノワイヤー素材のストレッチャブルヒーターの論文が被引用107と目を引きました。インパクトファクター13.7のすばらしい雑誌です。

私たちもたくさん引用され医学にそしてOA患者さんに貢献できる研究をチームワークで行っていきたいと思います。